あきたポタリング日記

ポタリングとは、気の向くままに自転車で散歩をすること。 四季の美しい風景の中を のんびり走るのが好きです。 自転車に乗れないときは、不定期更新日記になります。

4月の終わり、電気自動車と自転車の旅(7)久比岐自転車歩行者道〈後編〉

4月の終わり、愛用の100%電気自動車・日産リーフに、BROMPTON(英国製折り畳み自転車)と寝袋を積み込んで、電気自動車と自転車の独り旅に出ました。

2022年4月29日(金) その2

梶屋敷駅から直江津駅まで輪行して、いよいよ走り始めます。

1分で輪行の荷を解けるのが BROMPTON の真骨頂

直江津にある鉄道マニアの聖地「コーポ あずさ2号」

越後五智国分寺。聖武天皇が建立した国分寺を、永禄5年(1562年)に上杉謙信が現在地に移転・再興したと伝わります。境内には越後に流された親鸞聖人の遺蹟が残ります。

親鸞聖人上陸の地(居多ヶ浜)。1207年(承元元年)、親鸞聖人は法難を受けてこの地に流されました。その後、五智国分寺境内にある竹之内草庵で生活をしたと伝えられています。

久比岐自転車道直江津側起点にやってきました。久比岐自転車道は、旧国鉄北陸本線の線路跡地を利用した、国道8号に沿って走る自転車と歩行者の専用道路です。上越市虫生岩戸から糸魚川市中宿まで全長約32kmの距離で、海沿いを走るルートからは、日本海の美しい風景を楽しむことができ、条件が良ければ佐渡島能登半島も望むこともできます。

それらしい道を走っていくと、鉄道の駅が現れました。「谷浜駅」です。どうやら自転車道は海側を走っており、そのルートからは外れてしまった様子。

谷浜駅の待合室。もちろん現在は無人駅なのですが、板の向こうにはかつて国鉄時代に使われていた切符売り場や、手小荷物用のカウンター跡があるようです。

JR西日本」の名入り看板が残る踏切を、貨物列車が通り過ぎます。第三セクターになっても並行在来線は、日本海縦貫線を構成する、大切な物流の大動脈なのです。

踏切のすぐ近くには、ヘルメットをかぶった二宮金次郎さんの銅像。かつてこの地にあった直江津市立長浜小学校(1971年閉校)の校庭にあったものでしょうか。

ここから久比岐自転車道は、あわせて8つのトンネル群を通って行きます。1969年(昭和44年)に完成した 日本国有鉄道 北陸本線糸魚川駅 - 直江津駅間の複線電化に伴い、使われなくなった線路の跡を自転車道(県道)として整備したもので、サイクリストにも鉄道ファンにも人気の高い、有名な観光スポットです。

直江津側から最初に潜るのは、旧北陸本線の長浜トンネル。

トンネルは蒸気機関車が走っていたものですが、内部には照明器具が完備されており、安心して走ることが出来ます。しかし前照灯は必要ですので、忘れないで装備してください。

長浜トンネルを反対側(直江津側)から見ています。トンネルの長さと、おおまかな自転車での通過時間を表示しています。

桑取川にかかる橋。旧線は自転車道の左側、土手の上を走っていました。

国道からは見えない、自転車道のルート上から見ることのできる「不動滝」。昔は北陸本線を旅する乗客も、この滝を眺めていたのでしょうか。

鳥ケ首岬付近を走る自転車道。カーブの向こうからイマにも蒸気機関車が姿を現しそうです。左側の法面から付き出している柱は、国鉄時代の信号柱か架線柱の跡?

休憩所。昔の輪友の影響で、自転車を「ちゃりんこ」と呼ぶのは、自分はあまり好きではありません。

自転車道は徐々に勾配を登り、トンネルに入っていきます。鉄道は急勾配に弱いので、線路跡のサイクリングでは、急な坂道に出会うことが少ないのも魅力です。

レンガ造りの橋台。かつてはここに鉄道の橋が架けられていました。

水上勉の小説の舞台となった「筒石」の集落。前には日本海、そして背後には急峻な山並みが迫る。 その間のわずかな平地部分に3階建ての集落が、寄り添うように軒を連ねる。

自転車道からは見えないが、筒石の集落には、舟屋建築がわずかに残っている。

ちょうどこのあたりは、自転車道の中間地点。残り半分も頑張る。

宮脇俊三氏の著書にもある、久比岐自転車道に残る「金庫」。

百川トンネルは、中央で区切られているので、まるで複線のよう。

直江津側から7つめの小泊トンネルは、道の駅「うみてらす名立」の真横を走る。

まるでイタリア・ローマの回廊みたい。いちども行ったことないけど。

国鉄時代の「能生駅」跡。現在の能生駅は山側を走っている。

能生駅・・・といえば、旧国鉄時代の「能生騒動」で広く知られている。

trafficnews.jp

時刻は11時09分、ようやくゴールの糸魚川側起点に辿り着きました。

そんなこんなで5時間ぶりに今朝の出発地点に戻ってきました。
BROMPTONを畳んで、ここから再び電気自動車の旅です。

続きます