あきたポタリング日記

ポタリングとは、気の向くままに自転車で散歩をすること。 四季の美しい風景の中を のんびり走るのが好きです。 自転車に乗れないときは、不定期更新日記になります。

黒森峠から萱峠を通って湯田町へ(2002年8月29日)


2002年8月の終わり。青春18キップが残っていたので、輪行サイクリングに出かけようと、いつものように五万分の一地形図を見ていると、秋田県岩手県を結ぶ峠道が目に入りました。行きも帰りも鉄道が利用できそうなので、さっそくトライ。
(2022年10月、写真を差し替えて、リライトしました)

数々の林道マニアに知られる、全線ダートの荒れた峠道「萱峠」。
そんなことは全く知らず、ルート選定して自転車で出かけました。

2002/08/29 午前 07:26 
奥羽本線飯詰駅(仙北郡仙南村)で輪行の荷を解く。この写真で、自転車がもたれている電信柱は、コンクリート全盛の今ではすっかり珍しくなった、昔懐かしい木製の「電柱」である。

2002/08/29 午前 07:35 
田んぼの中を走る、自転車に乗った地元の女の子に目が行く (x_x)★\(`´)オヤジ
秋田県内の中学校では、自転車通学をする場合、みんなこのように白い通学用ヘルメットをカブることになっているのだが、それにしても、センスのかけらもない無粋なヘルメットは、何とかならないものか。

2002/08/29 午前 08:06
名水の里、六郷町にあった「円筒型サイフォン式分水工」という珍しい設備。農業用水の合理的配分を目的に、昭和13年5月から使用されている、今も現役バリバリの近代遺産である。

六郷町、千畑町仙南村の水田収量安定 のため、仏沢ため池を加えた丸子川水系 用水の合理的配分を目的に昭和七年、県営七滝用水改良事業を設立発起し、昭和十三年五月完工したものである。 三ヶ処の堰口を上関田頭首工で合口取水し容量一、八トンのこの分水情から一八〇のオリフィス(孔)を通して受益面積を基礎に七堰に正確に給水する施設で扇状地形を巧みに利用して配分するこの様式は、農学博士牧隆泰氏の設計によるものといわれ、当時吾が国における最も進ん だ分水法で、秋田県で唯一のものである。この建設は、昭和六、七年と続いた凶作を背景に、当時の県議京野孝之助氏(六郷町出身)の尽力が大きい。
受益面積八七七ヘクタール  管理者 秋田県七滝土地改良区 平成十年十月 六郷町

2002/08/29 午前 09:32
気持ちのいい舗装道路を登って黒森峠へ到着。適当な水場を探しながら走っていたのが、名水の里とはいえ、山に向かって走っているのでは見つからない。秋田県側の路面は少し濡れているようですが、天気予報では雨の心配は無さそうなので、先へ進みます。

2002/08/29 午前 09:42
向かいの山の中腹にウネウネと蛇のように見えるのは、笹峠を経由して湯田町へ抜ける県道大曲花巻線(工事中)

2002/08/29 午前 09:44
工事中の県道(左)との大松川へ下る村道(右)分岐。
今日は萱峠を目指すため、右の道(ダート)へ下って行く。いずれは左手の県道(笹峠)も攻略したい。

2002/08/29 午前 09:49
効かないカンチブレーキを操りつつ、熊鈴を鳴らしながら慎重に下る。大松川へ下っていく道は未舗装のだったが、ランドナータイヤで、特に走りにくいということもない。

2002/08/29 午前 10:11
冒頭に掲載した看板の地点、山内村大松川外山(そでやま)に到着。このエリアは大松川ダム建設のため昭和60年から61年にかけて移転が行われたため、かつて集落があったらしい廃村である。ここからいよいよ全線ダートの萱峠に向かって再び登っていきます。

2002/08/29 午前 11:18 
萱峠のピークに到着、秋田県側はパノラマが広がる この萱峠林道、秋田県側はシッカリ整備された林道であるが、ところどころに細かいバラストがあり、走りにくかった。三ツ星トリムライン650X35Aを履く私のランドナーは、タイヤが路面をグリップ出来ずに空転、SPDペダルも上手に外れなくて、すっ転んでしまうことが4度もあった。(単に私の未熟さかしらん・・・?)

午前11時18分 秋田県側から萱峠への登りは、フラットダートに近い未舗装路。走りにくいこともなく順調に登っていくが、後ろから軽トラが砂煙をあげて追い越していった。

2002/08/29 午前 11:21
こんな写真を撮る余裕もあったのね・・・足元にある水筒は空に近いのに・・・(^^ゞ

2002/08/29 午前 11:55
岩手県側の下り、いきなりガレガレの道にビビる。峠付近で追い越して行った軽トラが引き返してきたので、何事かと思って聞いて見ると、道が凸凹でクルマは走れないという。恐る恐る下っていく。

2002/08/29 午前 11:56
軽自動車に乗ったト~サンの話はコレだった。いえ決して大袈裟ではなく、カメラは水平に撮影しています。これではもう、普通のクルマでは不通でしょう(寒)。ここまでの道は順調だったので、このような路面崩落があることは、予測できなかった。

 

2002/08/29 午前 11:56
もうかなり以前から、この路面状態らしい様子。"通行止め"とか、そんな看板は、何処にも無かったのだけど。管理しているハズの湯田町は、何をしているんかなぁ・・・??

2002/08/29 午後 12:08
 道が良くなり、走りやすくなってきた。このあたりまで来れば、終点は近い。崩落箇所を過ぎて、岩手県側の萱峠のくだりは至って平穏な道なのである。あの崩落箇所がなければ、「整備された林道」なのだけれど。

2002/08/29 午後 12:11
ダート区間の終点、上左草(かみさそう)集落の橋。ボトルは空っぽだが、ココまで来れば安心だ。流れる川は左草川。さいごまで気を引き締めてペダルを漕ぎます。

2002/08/29 午後 12:16
「広域基幹林道萱峠線起点」の標柱まで下りてきました。やっぱり、登りと同じ疑問が頭をよぎる・・・「あの道で基幹林道」?〝基幹林道〟と名前が付いていても、安全に通れる道ではないということですね。

2002/08/29 午後 12:47
湯田町にあった真新しく近代的な吊り橋。橋の向こうはキャンプ場になっているらしかった(高所恐怖症の私には分からない)。あとで調べたら、湯田町和賀川に掛かる「オロセの吊り橋」。名前の由来は良く分かりませんが、「焼地台公園」という施設の中にあります。

2002/08/29 午後 01:05
温泉のある駅、北上線ほっとゆだ」に到着した。入湯料は大人200円也、石鹸などは置いていない(販売はしている)ので持参のこと。

 

2002/08/29 午後 01:38
「駅舎の中に温泉」がある、という以外に、「浴室の壁に信号機がある」ということで有名な温泉である。45分前なら青信号、30分前は黄色信号、15分前で赤信号。

2002/08/29 午後 02:29
横手行きのディーゼルカー北上線キハ100系がやってきた。

 

2002/08/29 午後 03:24
奥羽線横手駅のホーム、新庄行きの快速「こまくさ」が入線。私が乗るのは秋田行きなので、もう少し。

2002/08/29 午後 03:24
私の乗る秋田行き701系、かなりクタビレタ車両のようだった。

【走行データ】52.4㎞ 4時間9分

飯詰駅
| 19.5㎞ 1時間38分
黒森峠
| 9.1㎞    28分
外山集落趾
| 5.5㎞    51分
萱峠
| 6.6㎞    34分
上佐草
| 11.7㎞    37分
ほっとゆだ

走行ルートの地図です(2022年追記)