秋田の冬風景-8 仙北市角館町「武家屋敷(青柳家)」 「みちのくの小京都」として、年間を通じて多くの観光客を集める角館は、三方を小高い山々に囲まれ、町中を桧木内川が南流する静かな城下町です。 現在の町の原形は、いまから380年ほど前、この地方を領していた芦名義勝によって造られ、その後は佐竹北家の城下町として発展しました。佐竹北家は京都の公家と姻戚関係にあったため、京文化も色濃く伝えられ、角館は城下町・宿場町として仙北地方の政治・経済・文化の中心地として栄えました。ちなみに佐竹北家の第21代当主、佐竹敬久(のりひさ)氏は、現職の秋田市長です。 青柳家はもともと芦名家に仕え、芦名家断絶後は佐竹北家に仕えた家柄で、大正年間には九十町歩を超える大地主でした。寄棟萱葺屋根の母屋・武器倉・井戸・米倉・文庫倉などが点在する広い敷地が特徴です。