あきたポタリング日記

ポタリングとは、気の向くままに自転車で散歩をすること。 四季の美しい風景の中を のんびり走るのが好きです。 自転車に乗れないときは、不定期更新日記になります。

奥の細道 猿羽根峠・山刀伐峠【前編】(山形県)

奥の細道 猿羽根峠・山刀伐峠【前編】(山形県

2005年9月24日、俳聖・松尾芭蕉「おくのほそ道」の足跡を訪ねて、 ランドナーを旅の伴に、秋の山形県を走りました。写真が多いので、前編と後編に分けてお伝えします。

コース
舟形 若あゆ温泉>>>羽州街道 猿羽根峠>>>尾花沢市 芦沢>>>尾花沢市街(警察署)>>>尾花沢市 正厳集落>>>山刀伐峠 旧県道>>>やまがた赤倉温泉>>>最上町内 万騎の原>>>赤倉温泉駅入口>>>堺田集落 封人の家>>>JR赤倉温泉駅>>>JR最上駅>>>瀬見温泉>>>長沢>>>舟形 若あゆ温泉
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8:28 新庄市郊外、舟形町の「若あゆ温泉」にクルマをデポ。 前夜おそくに着いたので、迂闊にも起きるのが遅くなり、ノンビリしていたら出発が完全に遅くなってしまった。 前夜に買ったコンビニ弁当をお茶で流し込み出発。 ・・・(T-T)(T-T)(T-T)(T-T)(T-T)(T-T)

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8:34 温泉から坂を下り、広域農道を左折、舟形の市街地へ出る。
ここから国道13号線羽州街道を南下していく。

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8:42 JR奥羽本線舟形駅奥羽本線は、山形新幹線を走らせるために、福島駅から新庄駅までは新幹線の線路幅に合わせてあり、在来線もすべて標準軌になっている。 舟形駅は現在は無人駅になっている。 写真の建物にも「舟形町観光物産センター」と表札が読める・・・にしても、「舟形駅」という表示がドコにもないんですけど。

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8:48 駅からほど近い場所にあった「Yショップ本陣商店」でカメラ用の電池を購入。店名の謂われを聞くと、やはり近世には羽州街道の本陣がおかれていたということらしい。調べてみると、ここは伊藤家が務めた本陣跡で、「弘前様御定宿」の宿札が残っているという。文政年間(1818~30)以降、本陣問屋が清水半助、脇本陣大泉理兵衛に代わっており、年代によって宿役人が異なっていた。

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8:50 羽州街道の本陣が置かれていたという舟形の町。
平成に入り、国道13号の舟形バイパス工事に先立ち、文化財の試掘調査を実施したところ、平成4年8月に町内「西ノ前遺跡」から高さ45センチの日本最大の土偶が出土し、縄文時代中期(約4500年前)のものと言われ、均整のとれた八頭身の全身立像でその美しい容姿から「縄文の女神」と呼ばれている。(平成24年国宝に指定された。)

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8:53 猿羽根(さばね)トンネルの手前を左に折れて国道と分かれ、猿羽根峠をめざす。猿羽根山の鳥居をくぐると峠道が始まるが、道自体は大したことはなかった。左手の鳥居のある道が旧道。 ・・・旧道とは言っても、山形県の初代県令・三島通庸明治天皇の東北行幸に合わせて明治10年に開削した道であり、芭蕉の歩いた旧羽州街道とは別の道であること、また当時は「猿羽根新道」と呼ばれていたこと、などを知ったのは、この旅から帰って後のことであった。 残念。。。 国土交通省山形河川国道事務所「U-zen」より

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8:57 ここは舟形町歴史民俗資料館。「舟形町内の失われつつある古文書や民具・民俗資料などを広く収集・整理・保存・展示して、文化財保護思想の普及発展を図るため昭和56年に建設された施設です。 建物は長沢集落にあった古い農家を移設したもので、昔の当地方の農家の作りや部屋の間取りをそのまま復元したものです。さらに、管理棟内には、平成4年に西ノ前遺跡より発掘された「日本最大、縄文時代の八頭身美人土偶」高さ45㎝のレプリカが展示されております。ぜひご来館下さい。」(資料館HPより)

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8:59 旧街道の猿羽根地蔵堂は、この先の時間が読めないために割愛したが、一度願えば二度叶う♪と唄われることをアトで知り、寄ればヨカッタと後悔した。

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9:01 明治に開削された旧道「猿羽根新道」のピーク付近からの眺め。

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9:01 舗装が途切れる辺りにクルマが駐車できる広いスペースがあった。ここから先の「猿羽根新道」は未舗装となり、轍が狭くなる。 オマケに「道路欠所に付通行止尾花沢市」とゲートがあった。(自己責任でお願いします。)

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9:07 通行止とは言いながらも、綺麗に整備された素晴らしい道。秋田市仁別のサイクリングロードのほうが余程ヒドイかも知れない。

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9:08 「道路欠所」とは、これのこと・・・・? かつてサイクリングで出かけた、通行止め表示も何もないまま欠損していた、岩手県側の萱峠林道のほうが、はるかにヒドイ。

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9:11 無事に尾花沢市側へ降りてきた。 歴史ある道であり、わずか10分で抜けられるのなら、せめて歩行者やバイクには開放してもらいたいところだ。(そうは行かないと思うが)

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9:13 尾花沢市側では、大きな道路工事の最中だった。山形県を南北に貫く自動車専用道路になるらしい。この区間には既に自動車用のバイパスがあるのに、さらに工事を進めるあたり、さすが明治の昔に鬼県令・三島通庸の治めた土建国家、山形県だ。

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9:34 国道に合流した後は、名木沢集落を過ぎ、芦沢集落の先で国道と別れて左へ折れる。

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9:48 地図を見ると、「荻袋」集落から、川の手前の道を左折して行くことになっていたが、それらしい道もないまま、丹生川橋を渡ってしまった。 それほど大きな遠回りでもないため、そのまま尾花沢市街へ向かう。

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9:54 尾花沢市街に入る。 国道347号線(母袋街道)を、そのまま左へ進む。

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9:55 尾花沢市佐渡嶽部屋 琴ノ若関の出身地である。 地元のスーパー「おーばん」の社屋が後援会事務所になっているらしく、社屋の壁一面に大きなパネルが掛かっていた。

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9:59 ここで母袋街道と別れ、看板にしたがって県道28号線、いよいよ山刀伐峠を目指していく。

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10:18 西正厳橋で丹生川を再び渡り、正厳集落へ入る。 しばらくは田園地帯を走るが、前方の山々が雲に霞んでいるのが気になる。お天気は大丈夫だろうか。

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10:22 押切集落。右へ曲がると「銀山温泉」とある。 古く16世紀に銀鉱が発見され、江戸時代には公儀山として栄えた銀山。現在は木造三層四層の旅館が軒を並べる温泉街として注目を集めている。風格のある落ち着いた町並みには見どころも多く、四季を通じて人々が訪れる。 ・・・しんしんと雪の降るときに、いちど行ってみたいなぁ。

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10:32 高橋集落は、翁山の麓にある。小さな集落だが小学校があった。ホームページを見に行くと、明治9年開校で、児童数は昭和35年の460人をピークに減少し、現在は48名。 だんだん両側に山が迫ってくる。立派な構えの蔵は、歴史を感じさせる。

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10:45 赤井川を渡り、市野々集落のゴミステーションに、山刀伐峠の名を発見。峠の入口まで、もう間もなく。


後編に続きます自転車

akipota.hateblo.jp